築古の相続不動産はリフォームすべき?そのまま売るべき?判断のポイントを解説
相続した築古の不動産を売却する際、「リフォームをしてから売るべきか?それとも現状のままで売るべきか?」と悩む方は多いです。リフォームには費用がかかるため、慎重に判断することが重要です。今回は、それぞれのメリット・デメリットと判断基準について詳しく解説します。
1. 築古不動産を「リフォームして売る」メリット・デメリット
✅ メリット
- 見た目が良くなり、第一印象が向上
→ 内装や外装がきれいだと、内見者の印象が良くなり、早期売却につながる可能性が高まります。 - ターゲット層が広がる
→ 住まいの場合は、購入後のリフォームを嫌がる方や、すぐに住みたい方にもアピールできます。 - 売却価格がアップする可能性がある
→ リフォームにより物件の価値が向上し、希望価格での売却が実現しやすくなります。
❗️デメリット
- リフォーム費用の負担が発生する
→ 内装や設備の交換には数十万円~数百万円の費用がかかることがあります。 - 必ずしも投資分を回収できるとは限らない
→ 立地や市場の動向次第では、リフォーム費用が売却価格に反映されない場合があります。
2. 築古不動産を「そのまま売る」メリット・デメリット
✅ メリット
- 費用をかけずに早期売却が可能
→ リフォームの手間やコストが不要なため、すぐに売却活動を開始できます。 - 購入者が自由にリフォームできる
→ 「自分好みにリノベーションしたい」というニーズのある買主には現状のままの方が魅力的です。 - 物件の状態が悪くても「更地」や「解体費込み」として売却できる
→ 築古物件の場合、リフォームよりも解体したほうが買主にとって魅力的な場合もあります。
❗️デメリット
- 売却価格が低くなる可能性がある
→ 築古で老朽化が進んでいる場合、相場より安くなることがあります。 - 「瑕疵(かし)担保責任」や「契約不適合責任」のリスクがある
→ 設備の不具合や隠れた欠陥が後から発覚した場合、修理費を請求される可能性があります。
3. 判断のポイント|リフォームが必要かどうかのチェックリスト
✅ 築年数が比較的新しい(築20年以内) → リフォームのメリットが大きい
✅ 立地が良く、需要が高いエリア → リフォームして価値を高めるのが効果的
✅ 物件の状態が良好で、軽微な修繕で済む → リフォームしてアピールできる
❗️ 築30年以上の老朽化した物件 → リフォーム費用がかさむ可能性がある
❗️ 周辺に新築物件が多く、競争が激しいエリア → 無理にリフォームせず、そのまま売却が有利
❗️ 購入者が「自分好みにリノベーションしたい」層が多い地域 → 現状のままの方が魅力的
4. 築古不動産の売却で活用できる制度・特例
リフォームに費用をかける代わりに、次の制度を利用することで売却のハードルを下げることができます。
✅ 既存住宅瑕疵保険
売却前に保険に加入することで、買主に安心感を与えられます。リフォームなしでも物件の安全性をアピールできます。
✅ 空き家の3,000万円特別控除
一定の条件を満たす空き家を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円の特別控除が受けられます。
5. まとめ|築古不動産の売却は「物件の状態」と「市場の需要」で判断
築古不動産の売却では、「リフォームする方が有利か?」「現状のままで売る方が得策か?」の判断が重要です。
- 築年数が浅く、軽微なリフォームで見栄えが改善できるなら「リフォーム後に売却」
- 築年数が古く、修繕費用が高額になりそうなら「そのまま売却」
物件の状況やエリアの特性に応じた最適な方法を選び、スムーズな不動産売却を実現しましょう。