不動産相続時の贈与税と相続税の違いを解説!

不動産を引き継ぐ際には、「相続税」と「贈与税」という2つの税金が関係します。どちらも財産の移転に伴う税金ですが、適用されるルールや税率が異なるため、正しく理解しておくことが重要です。

この記事では、相続税贈与税の違いに加え、どのようなケースでどちらが適用されるのか、具体的に解説します。


1. 相続税と贈与税の基本的な違い

項目相続税贈与税
発生のタイミング被相続人が亡くなった際に発生生前に財産を受け取った際に発生
課税対象相続で受け取った全財産1年間に受け取った財産
基礎控除額3,000万円+(600万円 × 法定相続人の数)110万円(暦年贈与)
税率10%〜55%(財産額に応じて段階的)10%〜55%(財産額に応じて段階的)
申告期限被相続人が亡くなってから10か月以内贈与を受けた翌年の3月15日まで

2. 相続税の特徴とポイント

相続税は、被相続人の財産を相続や遺贈によって受け取った際に課される税金です。

✅ 相続税の基礎控除額

相続税には「基礎控除」があり、課税対象となる財産が以下の金額を超えた場合に相続税が発生します。

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

【例】
法定相続人が3人の場合
➡️ 3,000万円 +(600万円 × 3人)= 4,800万円
➡️ 相続財産が4,800万円以下なら相続税はかかりません

✅ 主な非課税制度

  • 死亡保険金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)
  • 小規模宅地の特例(相続した自宅などが大幅に評価減)

3. 贈与税の特徴とポイント

贈与税は、生前に親や祖父母などから財産を受け取った際に課される税金です。

✅ 暦年贈与制度

1年間に受け取った財産が110万円以下なら贈与税はかかりません。

【例】
親から年間110万円ずつ10年間贈与された場合
➡️ 合計1,100万円の財産を無税で受け取れることになります。

✅ 相続時精算課税制度

60歳以上の親や祖父母から、18歳以上の子や孫に贈与する際に選べる制度です。

  • 2,500万円まで非課税
  • 相続時にまとめて相続税として精算

➡️ 不動産を生前贈与したい場合に活用される制度です。


4. 不動産相続と贈与の選び方

✅ 相続が有利なケース

  • 相続財産が基礎控除額以下の場合
  • 小規模宅地の特例や保険金の非課税枠が活用できる場合
  • 被相続人が所有期間の長い不動産を所有している場合

✅ 贈与が有利なケース

  • 将来的に相続税の基礎控除を超える財産がある場合
  • 将来の相続争いを避けるために生前に財産を分配したい場合
  • 収益物件の贈与により、相続人の所得分散を図りたい場合

5. 注意すべきポイント

相続直前の贈与は「相続税の課税対象」となる可能性があります(3年以内の贈与財産は相続財産に加算)。
✅ 贈与税は相続税よりも税率が高いため、無計画な贈与は税負担が増すことがあります。
✅ 節税効果の高い制度は要件が複雑なため、専門家のアドバイスが重要です。


6. まとめ|相続と贈与は早めの対策がカギ

不動産の相続や贈与は、それぞれに特長や節税のポイントがあります。

財産の総額や家族の状況に応じて、「相続が有利」か「贈与が有利」かを見極め、最適な方法を選ぶことが大切です。

具体的な対策や税金計算については、税理士や不動産の専門家に相談することで、より効果的な方法が見つかるでしょう。